湘南鎌倉総合病院循環器内科・早稲田大学医療レギュラトリーサイエンス研究所招聘研究員の田中穣先生、生命理工学専攻の三井遥生さん、湘南鎌倉総合病院の斎藤滋先生、岩﨑清隆教授による共同研究「Efficiency of orbital atherectomy for nodular calcium in bending vessels: in vitro vessel models」が Asiaintervention に掲載されました。
本研究では、屈曲血管内に存在する偏在性石灰化に対するオービタルアテレクトミー(OA)の効率を検証するため、屈曲角度2条件および曲率半径2条件を組み合わせた冠動脈モデル40個(4条件×各5サンプル)を作製し、前後方向の低速・高速アブレーションを行いました。その後、マイクロCT解析により石灰化の除去量と最大切削深度を評価しました。
その結果、石灰化が屈曲内側に位置する場合は外側よりも有意に多く切削除去され、特に曲率半径が大きく(CR=20 mm)、屈曲角度が小さい(BA=60°)条件で最も多く石灰化を除去できることを示しました。一方、屈曲外側の石灰化では、曲率半径CR=20 mmかつ屈曲角度BA=100°の条件で最大の除去量が得られました。
これらの結果から、血管の屈曲形状がOAによる石灰化除去性能に大きく影響することが示され、解剖学的条件を考慮した治療戦略の立案が、より効果的な血管形成術に寄与する可能性が示唆されました。
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共同研究の論文がAsiaintervention に掲載されました
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